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インタビュー 「ものづくりと地域創生を学ぶ現役大学生の活躍」

インタビュー 「社会的責任を果たしたい」。ものづくりと地域創生を学ぶ現役大学生の活躍。東さん
~第9期推進員府内各地で活躍中! 今回は東崇貴(あずま たかき)さん~

今回ご紹介する推進員は、今期新たに委嘱された東崇貴(あずま たかき)さん。京都工芸繊維大学で「ものづくり」と「地域創生」について学びながら、府の「WE DO KYOTO! ユースサポーター」としても大活躍されています。その知識を生かして、子ども向けの教育活動を積極的に実施中。今回はその活動内容についてご報告します!

センターとの出会いがきっかけで推進員に

東さんは舞鶴市の出身です。高校3年生のとき、当センター職員が講師を務める学習会に参加していただき、そこでご縁が生まれました。これがきっかけで第9期の推進員に応募されることに。委嘱式では、委嘱状代表受領の任を務められました。委嘱式について尋ねると「当日は、正直言ってびっくりしましたよ。若い人が少なかったので」と笑います。

ものづくりと地域活性化を学び、現場の活動に活かす

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センター事務所での色素増感型太陽電池制作の様子

京都工芸繊維大学では、「工学・科学技術により地域の課題を解決できる国際高度専門技術者を育成すること」を目指す「地域創生Tech Program」に所属。現在は京都市内のキャンパスに通っていますが、ゆくゆくは、福知山キャンパスに移り、現場で地域活性化を学んでいくことになります。また、学生と教員の共同プロジェクト「環境・エネルギー教育普及プロジェクト“TeChLover” 」に参加し、2回生となった今年度には、早くも代表を務めることに。小学校、科学未来館などあちこちを飛び回り、「ものづくり」を生かした子どもたちの教育に勤しんでいます。この一環で、TeChLoverと当センターはタイアップして「色素増感型太陽光電池」を自作し、小学校での出前授業も連携して実施しました。大学の講義の時間を避け、早朝や夜にセンターの事務所で実験を繰り返した東さん。「大学の実験室とは違い、材料や薬品を入手するだけでも苦労がありましたが、机とイスさえあれば、あとはなんとか知恵を出し合って工夫をすればやれるという手応えを見いだせました」と語ってくれました。
こうした活動の中、若い人が啓発活動を担うことの意義を強く感じていらっしゃるようです。「小学生くらいの子どもに何かを伝えるとき、子どもに近い年齢の人が担当したほうが良いように感じます。身近に感じてもらえますから。実は、大学生よりも高校生が教えたほうがウケが良いこともあるのです」。

WE DO KYOTO!ユースサポーターとしても活躍

WE DO KYOTO!ユースサポーターは、京都府が任命する環境啓発事業の担い手。京都議定書が誕生した1997年前後に生まれた方々が対象です。東さんは、ユースサポーターとしても活躍されています。
11月10日に京都市動物園で開催された京と地球の共生府民会議主催の環境連続セミナー「動物と気候変動」では、国立環境研究所の五箇先生の講演に続いて、他のユースサポーターと連携してクイズ大会を実施。12月7日・8日の京都環境フェスティバルでも、関連する複数のブースを飛び回って啓発活動を担当し、8日のステージイベントでは、環境クイズを担いました。クイズは、ユースサポーターの皆さんでブレインストーミングをして作っていったのだとか。「環境フェスティバルのブースでは、クイズを間違えた子どもに説明をすると、『そーなんやー』と素直に反応してくれる。直接手応えが得られるのが良いですね」と語ります。

社会的責任を果たせる大人に、社会に

インタビューの最後に、東さん自身の将来についてお聞きしました。
「自分は、教育に興味があり教職課程の講義も受講しています。将来、自分自身が学校の先生になるかどうかはまだわかりませんが、何らかの形で教育に関わっていきたいと思っています。推進員・ユースサポーターとしての活動では、教育の魅力・手応えを直接味わうことができ、やりがいを感じますね。
私が意識するのは『社会的責任』です。私は現在、技術を学ぶことができる学部にいますが、技術だけでは社会は成り立たないと思います。自らの社会的責任を自覚し、これを果たせる社会人になりたいです。また、社会全体をそんな風潮にできるよう、卒業したら少しでも何かを社会にお返ししていければと思っています」。