【特集】手軽にスタート、冬の断熱対策!
断熱がしっかりした住宅で、冬に暖かい室温の部屋で過ごすことは、省エネで快適だけでなく健康にもメリットがあります。現在、京都府温暖化防止センターでは「京都の家を断熱で暖かく健康に!」というキャンペーンを実施中です。
高断熱高気密の住宅に住めると一番良いのですが、引越しやリフォーム工事などは簡単にできません。
そこで今回の特集では、手軽にできる対策からバッチリ費用が必要な対策までを一覧にしてみました。
やってみた人の感想も交えながらご紹介します。
ご自宅に合う対策がないか探してみてください。
一年で一番寒い1~2月ですが、少しでも暖かく快適にすごしましょう!
まずは現状把握 ~室温をはかってみよう~
みなさんのご自宅の室温は何℃ぐらいですか?
室温は健康に影響を与えます。
冬の室温が低いと、様々な疾患が起きやすくなることがわかっています。
WHO(世界保健機関)では「健康のために、冬の室温は18℃以上にすること」を強く勧告しています。
しかし、調査によると日本では「室温18℃以上は約1割」とのことです。
ご自宅のリビングや寝室など、長時間いる部屋の温度を測ってみてください。
夜寝る前と朝起きた時の温度の差や、床付近と床から1メートル付近などの上下の温度差が大きい場合は、健康・快適に暮らすためにも、実行できる断熱対策がないか探してみてください。
断熱して冬の室温を暖かく保つメリット(健康・快適・省エネ)について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
https://www.kcfca.or.jp/project/dannetsu-taisaku/campaign2025/01_meritto/
日ごろから室温をチェックしよう!
温度計(できれば湿度もわかる温湿度計)があると、いろいろと便利です。
(冬は寒さ対策、夏は熱中症対策にも温度計が活躍しますよ。)
【入手先】家電店やホームセンター、100円ショップなど
【価格帯】数百円~約3,000円程度。
【注意点】温度計には誤差があり、表示される数値が少し違う場合が多いです。正確な数値を把握するというよりも、だいたいの温度や温度差を参考にしてください。
同じ場所に置いても、温度計ごとに表示される数値が少し違っています。
【やってみた感想】
- 寒いと感じても意外と高い室温だったり、暖かいと思っても意外と低い室温だったり。温度計を見ることで、湿度や体調や服装などで体感温度って全然違うんだな、と気付きました。
- 温度計と自分の感覚を両方確認して、がまんせずに必要なときは暖房を上手に使っています。
グッズで手軽に! ~窓対策~
熱の出入りが一番多いのは窓です。窓の周辺がヒヤッと寒い方はお試しください。
(すでに高断熱の窓を入れておられる方は、あまり効果を感じることができません。)
(1)断熱カーテン(カーテンを付け替えるだけ)
一般的なカーテンよりも厚手です。断熱素材が使われているものもあります。
普通のカーテンと同じように吊るすだけなので手軽です。カーテンと床の隙間がないように長さを調整すると効果的です。
【入手先】インテリアショップ、ホームセンター、家電量販店など
【価格帯】約2,000円~約5,000円程度。大きさや素材によって変わります。デザイン重視のものはもっと高い場合も。
【注意点】厚手のため、カーテンを閉めると窓からの光が入りにくくなり、暗くなります。また、床に接するように吊るすと掃除のときに少し不便です。
(2)断熱カーテンライナー
今使っているカーテンを使いたい方や、窓からの光を遮らないようにしたい方は、カーテンと一緒に吊るす「カーテンライナー」を付けることで、窓からの冷気をへらすことができます。
カーテンと一緒に動くので、開け閉めの手間は変わりません。
使わない時期は取り外すことができます。
【入手先】ホームセンターなど
【価格帯】約1,000円~約3,000円程度。
【注意点】床に接するように吊るすので、掃除のときに少し不便です。

(3)間仕切りカーテン
玄関や廊下など寒いところに「間仕切りカーテン」を付けることで居室へ入ってくる冷気をへらすことができます。
マンションにお住まいの方で、玄関ドアが冬は冷たくなる場合、設置できないか検討してみてください。
【入手先】ホームセンターなど
【価格帯】約1,500円~約3,000円程度。素材によってもっと高い製品もあります。
【注意点】床に接するように吊るすので、掃除のときに少し不便です。

【やってみた感想】
- 玄関とキッチンの間に間仕切りカーテンを設置したところ、玄関からの冷気が入ってきにくくなりました(きちんと閉めることが大事!)。
やわらかい素材で色も薄いピンクにしたので、部屋の雰囲気も明るくなりました。
(4)断熱シート(窓に貼る)
中に空気層があるプチプチシートや、中空になっているシートなどを窓のガラス部分に直接貼ります。水を吹きかけて貼るタイプ、粘着面がもともとついているタイプなど、製品によって色々あります。
中空ポリカ(ポリカーボネート)やプラダン(プラスチック段ボール)をガラスに貼り付ける方もおられます。

冬場にめったに開けない小窓などは、サッシ部分も含めてプチプチシート等で覆ってしまうと更に効果があります(窓枠のサッシ部分からも熱は出入りしています)。その場合は両面テープや養生テープなどを使って固定する方も。
貼る場所の素材やはがすときのことも確認してくださいね。
【入手先】ホームセンターや家電量販店、100円ショップなど
【価格帯】数百円~約2,000円程度。
【注意点】条件によってはフィルムの内側に結露することがあるので様子を見てください。
【やってみた感想】
- 自宅の窓ガラスは単層ガラスなので、透明な中空のポリカーボネートの板材を窓ガラス全体に貼り付けています。窓からの冷えが2~3℃抑えられます。材料には透明で対候性(UVカット)があるものを使用すると長く使用できます。貼り付けはポリカーボネートが付く接着剤かテープか、100円ショップで販売している透明な防振・耐震シートを利用すると良いと思います。また、最近は断熱効果の高いカーテンが販売されていて、これも冷えを抑えるのに効果を感じます。放射温度計で測定すると、あるときと無いときの違いを実感できます。
(5)窓用 断熱ボード(窓のそばに立てかける)
発泡ポリスチレンなどの素材で、窓のそばに立てかけて「ヒヤッと感」と隙間風を防ぎます。
いつも座っている場所が窓のそばという方は、断熱ボードがあるだけで体感温度が変わります。
立てかけるだけなので、簡単に出したり片づけたりすることができます。
窓際省エネボード、冷気遮断ボード、あったかボード等、色々な名前で販売されています。
とりあえず段ボールを立てかけるだけで効果を感じる場合もあります(見栄えは良くないですけれども)。

【入手先】ホームセンターや家電量販店、100円ショップなど
【価格帯】約1,000円~約3,000円程度。大きさや素材により値段は変わります。
【注意点】場所によっては見栄えが気になることも。掃除のときに、ちょっとだけ不便です。
【やってみた感想】
- ボードがあるのと無いのとではヒヤッと感が全然違います。室温が変わるわけではないのに不思議! 快適性が良くなります。足元がスーッとするのもマシになりました。


グッズで手軽に! ~床対策~
熱は意外と床など下方向からも逃げていきます。厚手のカーペットにする等も効果があります。
(6)断熱マット(敷くだけ)
(※ 製品によってはマットではなく「シート」とも)
発泡素材やアルミシート付のもの、コルクなど色々な種類があります。断熱マットを敷くと、下に逃げる熱を減らすことができます。
コタツや、カーペットの下に敷きます。台所などの足元が寒くなる場所にもおすすめ。
床の上に断熱マットを敷き、その上にカーペットやマットなどを置きます。
断熱マットに銀アルミが付いている場合は、銀色を暖かくしたい側に向けます。

電気カーペットやコタツの下に敷くことで、温度設定を弱く(「強」から「中」へなど)しても十分暖かくなり、省エネ効果も期待できます。

断熱マットは薄いものから厚いものまで販売されていますが、ペラペラのマットを敷いてもあまり効果は感じません。厚みは大きいほど効果大。お値段は上がりますが、何年も使えるものなので思い切って厚いものを選んでください。
ただし、段差ができるため転倒にご注意を。
【入手先】ホームセンターや家電量販店など
【価格帯】約1,000円~約5,000円程度。大きさや厚みや素材により値段は変わります。
【注意点】マットがすべったり、マットの段差などで転倒しないように注意が必要です。
【やってみた感想】
- 以前、ぺらぺらの断熱マットをコタツの下に敷いていましたが、何年も何年も使って破れてきたので、15mmの厚みのあるものに買い替えたところ、暖かさが違う! 前は断熱マットとラグの上にさらに座布団がないと寒かったのに、座布団なしで座っても暖かくなりました。断熱材って厚みが大事と実感しました。クッション性も良くなり、家族にも好評。ただ、足を引っかけないように注意しています。
参考:環境省:家の中の寒い場所に断熱対策をしてみました
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/warmbiz/archives/2016/info/20170331/index.html
とりつける
(7)断熱性のある障子紙(貼り替える)
和紙とポリエチレンを組み合わせた障子紙で、断熱性能が少し期待できます。
普通の障子紙のように貼り替えるだけ。見た目は変わらず、破れにくくなるというメリットも。
【入手先】ホームセンターなど
【価格帯】約1,500円~約3,000円程度。
【注意点】糊ではなく、両面テープで貼るものもあるようです。
【やってみた感想】
- 子どもと猫に障子紙を破られてしまったので、少しでも破れにくいものにと思って張り替えました。断熱効果を期待していたわけではなかったのですが、障子の外側の窓の結露が少しマシになりました。
(8)ハニカムスクリーン(取り付ける)
蜂の巣のような六角形の空気層があり、断熱効果があります。カーテンやブラインド、ロールスクリーンのように設置して上げ下げします。
見た目もスタイリッシュで、使い勝手も簡単。素材によって外の光を遮光するものも、ある程度透過するものもあります。
・断熱効果は、使われている素材によって変わります。
・同じ大きさでもメーカーによって金額は色々です。素材や取り付け方法や操作方法に違いがあります。
・頻繁に上げ下げする窓には、耐久性の高い製品を選びたいですね。
【入手先】ホームセンター、インテリアショップ、ネットショップなど
【価格帯】大きさによって違います。例えば1200mm×1200mmの大きさの場合、目安として12,000円~30,000円程度
【注意点】窓の大きさを測って注文します

【やってみた感想】
- 内窓ほど効果はないかもしれませんが、結露がへって、カーテンの代わりにもなります。窓枠の内側に付けることができるので、部屋が広く感じます。インテリアとしても気にいっています。
DIY
(9)DIYで内窓を作る(得意な人向け)
窓リフォームを、コストをかけずに何とかしたい、手先は器用だ、という方におすすめ。
もともとの窓とDIY内窓との間に空気の層をつくると、寒さを軽減することができます。ヒヤッと感もましになります。
(※ DIY内窓と元の窓枠との隙間や、DIY内窓どうしが重なる部分の隙間をつくらないように気をつけてください)
(※ メーカー製品の内窓等に比べると効果は落ちます。)
(※ 以前、当センターで手作り内窓を作った際は、夏に日差しが当たる窓のレールが曲がってしまったのでご注意を。)
やってみよう!という方は、まずは小さめの窓から挑戦してみてください。
参考:環境省:もっと手軽に!自分でできるプチリフォーム(予算1〜3万円)
こちらのページには、「断熱窓の作り方」だけでなく、和室の障子にポリカーボネートを取り付けて「断熱障子」の作り方も掲載されています。
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/jutaku/report/details/report2_04.html
参考:環境省:意外と簡単!DIYで断熱リフォーム ~自分でできる二重サッシの作り方~
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/jutaku/topics/20200316.html
参考:環境省:浴室の断熱対策を実験してみました
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/warmbiz/archives/2016/info/20170221/index.html
【やってみた感想】
■賃貸マンションで内窓DIY
- 木枠とポリカ板で片側開閉の内窓を作成。
賃貸なので、元の設備に傷がつかないように木枠は固定せず置くだけにしました。元の窓枠にゆがみがあるため、微調整に時間がかかりました。
今まで冬は寒くてカーテンを閉めっぱなしのことが多かったですが、設置後は開けられるようになり、窓から床に流れていた冷気も減って、床からのヒヤッと感がほとんどなくなりました。
明るい色の木枠にしたので、部屋の雰囲気も良くなりました。
■お風呂を内窓DIY
- お風呂場の窓にフィックス窓の形で内窓を作成しました。工事用のパッキン材を回りにつけたことで、はめ込みやすく、隙間なく設置できました。
お風呂場のドアを開けた時や窓から冷気を感じていましたが、設置後は全く感じなくなりました。
脱衣所の窓も冬場がほとんど開ける事が無いのでフィックス内窓で設置を検討中です。
本格的な断熱対策
(10)窓の断熱リフォーム
業者さんに工事をしてもらう中では、工期も短く、手軽にコスパ良いのが窓のリフォームです。
すでにある窓の内側にもう一つ窓を設置する「内窓設置」と、
すでにある窓を外して、もともとの窓枠の上から新しい窓枠をかぶせて、新しい窓を入れる「カバー工法」、の2種類があります。
※分譲マンションでも窓リフォーム可能。詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.kcfca.or.jp/project/project-30803/
サッシ屋さん、リフォーム事業者さん、工務店さんに依頼します。
事前に窓のサイズを測定してもらい、見積もりをもらいます。補助金が利用できるかどうかも相談してみましょう。
窓1か所2~3万円から。ただし、工法や窓の大きさ、どんな製品にするかで変わります。
古い住宅で壁などの断熱性能が十分でない場合は、思ったほど効果が出なかったり、思わぬところに結露が出る場合もあります。どのようなリフォームができるのか、工務店にしっかりご相談ください。
※リフォーム情報をもっと知りたい方はこちら。
https://www.kcfca.or.jp/project/dannetsu-taisaku/campaign2025/03_renovation/
【やってみた感想】
- サッシ9か所分の内窓を設置。前は窓からの冷気を感じていましたが、確実に部屋が暖かくなりました。
でも、窓が二重になったので、開け閉めの回数は少し減ったかもしれません。
結露が少なくなり、家族も喜んでいます。
国の補助金を利用したので、とても安く取り付けることができました。
(11)断熱リフォーム
水回りのリフォーム、キッチンのリフォーム、耐震工事、屋根の工事などをする際に、「ついでに断熱」ができないかをぜひ業者さんにご相談ください。
※リフォーム情報をもっと知りたい方はこちら。
https://www.kcfca.or.jp/project/dannetsu-taisaku/campaign2025/03_renovation/
【やってみた感想】
- リビングだけを集中して省エネ化しようと考え、床の張り替えと断熱材の施工、天井に断熱材を施工、窓を二重窓にしました。ひと冬だけの実績ですが、電気代は70%ぐらいに減ったと思います。電気代が安くなり、暖房、冷房の保ち具合が良くなりました。
- とくに冬はヒートショックなどが起こりやすいので、窓(二重窓)やドア(断熱ドア)、お風呂(断熱材の量を5倍に増量)をリフォームしました。そのため家全体の室温があがり、どこの場所でも家全体が暖かくなりました。現在、電気代も上がっているのにも関わらず、以前のままの電気代です。
(12)新築や引越しの際に高断熱を選択する
機会がある方は、断熱性能を確認しましょう!
建売を購入される方や、引越しをされる方は、住宅の省エネラベル表示について事業者さんに聞いてみましょう。
※「新築」「引っ越し」するときに知っておきたい「省エネラベル」情報はこちら
https://www.kcfca.or.jp/project/dannetsu-taisaku/campaign2025/04-label/
【やってみた感想】
- 2021年自宅新築時、工務店の標準以上の断熱性能にしてもらった。セルロースファイバーを使用した断熱に加えて外断熱も追加。エアコンを寝る前に停止しても朝まで快適に睡眠できる(酷暑時以外)。
最後に
(13)補助金情報
2026年度も国(環境省・経産省・国交省連携)による補助金が予定されています。
現在公表されている各事業の情報はこちらをご確認ください。
①みらいエコ住宅2026事業
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000310.html
②断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2026事業)
https://www.env.go.jp/earth/earth/ondanka/building_insulation/window_00004.html
③高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(給湯省エネ2026事業)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/kyutokidonyu/kyutodonyuhojo2025.html
④既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業(賃貸集合給湯省エネ2026事業)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/kyutokidonyu/chintaisyugo2025.html
今すぐできることは、ぜひこの冬から取り入れていただき、
将来こんなことができたらいいなあという計画についても検討してみてください。










