事業内容

【06】京都の地下にある、この施設を知っていますか?

いろは呑龍トンネル

京都の地下にある、この施設を知っていますか?

豪雨での浸水被害を減少させる京都の地下貯留施設
「いろは呑龍(どんりゅう)トンネル」

「数十年に一度」のはずの大雨が、ここ数年は毎年各地で降るようになり、浸水や洪水の被害も深刻です。被害にあわれた方や、怖い思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。
大雨が頻発する原因の一つとして指摘されているのが、気候変動(地球温暖化)による気温上昇や海水温度の上昇による大気中の水蒸気量の増加です。このままでは将来さらに大雨が増えるという予測もあります(※1)。

京都市西京区、南区、向日市、長岡京市にまたがる桂川右岸地域は、歴史的に度重なる浸水被害に悩まされてきた地域です。近年では、都市化が進んだこともあり、雨水を排水しきれない「都市型浸水」が何度も起こっていました。今後、気候変動により極端な大雨が増えれば、さらにそのリスクが高まります。

京都府では、平成7年度から「いろは呑龍トンネル」の整備を進めています。これは大雨で増水した雨水を地下のトンネルで一時的に貯留し、河川水位が下がってから放流することにより浸水被害を防ごうというもの。現在までに計画の約半分にあたる北幹線が完成し、すでに供用が開始されています。平成25年や26年の豪雨では、トンネルが満水になるまで水を溜め込みました。これにより多数の家屋の浸水被害を防ぐことができました。

いろは呑龍トンネル仕組み

現在は、南幹線の工事中。令和3年春から暫定運用の開始を、令和5年度には完成を目指しています。これが完成すれば、雨水を溜め込むだけではなく、毎秒10トンというスピードで桂川に放流できるようになり、防災効果は飛躍的に高まります。

いろは呑龍トンネル工事中

とはいえ、技術の力のみで被害をすべて防ぐことは困難です。「いろは呑龍トンネル」は、ホームページでライブカメラ映像を配信し、だれもが貯留状況を確認できるようにしています。これを活用して自らの命を守る行動をとっていただきたいと考えています。

いろは呑龍トンネル(京都府ホームページ)
https://www.pref.kyoto.jp/gesuido/16400045.html

いろは呑龍トンネル 現在の貯留率(京都府ホームページ)
http://www.pref.kyoto.jp/donryu/index.html

2020年2月に京都府は「2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ」を目指すことを宣言しました。頻発する大雨などの被害にあわないような対策をとりつつ、大雨の原因と考えられる気候変動(地球温暖化)がこれ以上進行しないように、脱炭素型の京都を作っていきましょう!

★★ハザードマップ(防災マップ)を確認しよう!★★

まだ確認したことのない方は、これを機会に、自宅や避難所までの経路、会社周辺などの情報を確認してみてください。

・京都府マルチハザード情報提供システム
http://multi-hazard-map.pref.kyoto.jp/top/top.asp
・各市町村でもハザードマップ(防災マップ)や防災情報をホームページで掲載しています。

(※1)【豪雨と気候変動の関わりは?】ぜひこちらも参考にご覧ください。
https://www.kcfca.or.jp/project/topic2020/04gouu/

★京都府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指しています。
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今回の画像を学習会等でご利用になりたい場合は、事前に京都府温暖化防止センターまでご相談をお願いします。

#京都の人に伝えたい気候変動のはなし
#2050年実質ゼロ