事業内容

大反響!「白熱電球とLED電球の無料交換会」

大反響!「白熱電球とLED電球の無料交換会」を城陽で実施
NPO法人「市民共同発電をひろげる城陽の会」

2021年2月14日(日)、城陽市で「白熱電球とLED電球の無料交換会」が行われました。これは、京都府南部で太陽光発電システムの設置を進めてきた「NPO法人市民共同発電をひろげる城陽の会(以降「市民発電・城陽」)」が主催されたイベントです。当日会場に白熱電球を持って来てくれた方ひとりにつき、LED電球1個を無料で交換するというもの。白熱電球をLED電球に付け替えて使用すると、約86%もの省エネになります。

事前に新聞などにも取り上げられ、たくさんの参加がありました。市民発電・城陽のメンバーでもある推進員さんに、企画のきっかけや当日の様子などをコロナ対策をした上で取材させていただきました。

NPO法人市民共同発電をひろげる城陽の会

 


■企画したきっかけや思い

推進員でもある事務局長の古家野辰也さんに、なぜ、このような交換会を企画されたのか、伺いました。

「京都府地球温暖化防止活動推進員の研修動画で紹介されていたドイツ・シュノルバッハ村の“LED交換デー”に刺激を受けて、人口240人ほどの村でできるなら城陽市の小さなNPOでもできるはず。負けてられないと思い、やってみることにしました。

市民発電・城陽では、普段は再生可能エネルギーをひろげるために「個人宅おひさま発電ゼロ円システム」という仕組みで市民共同発電をひろげており、現在まで11基の太陽光システムを設置しています。今回は家庭での省エネを進めようと、そのゼロ円システムでの収益の一部を活用してLED電球100個を購入し、無料で白熱電球と交換することにしたんです。」とのことで、京都府地球温暖化防止活動推進センターの実施した推進員研修がきっかけだとお聞きし、嬉しくなりました。

■イベント当日、100個のLEDと交換

LED
LED

交換会の会場は文化パルク城陽市民プラザ。とても広々としたスペースでした。

コロナ禍のため会場の人数制限もあり、1部・12時からと2部・13時半からの2回にわけて開催されました。

始まるまでは「交換する人は来てくれるのかな」との心配があったそうですが、なんと開始前から行列が!これは、事前に地元の新聞の洛タイ新報や城陽市の広報紙、京都新聞、読売新聞、FMうじ等、多くのメディアに取り上げていただいたことが大きく影響したようです。

用意したLED電球は各回50個ずつ。あっという間に1部の50人を越えてしいまい、それ以降の方には、整理券を発行して13時半からの部に再度来てもらうことになるほどでした。大勢来てくれてうれしい反面、密になりすぎてはいけないというコロナ禍ならではの難しさもありました。

 

■会場には展示コーナーも

感染症対策をしながら実施
感染症対策をしながら実施

検温、消毒、連絡先の記入など新型コロナの感染症対策をしてから、ビニールカーテン越しに電球の交換が行われました。
交換の際は26口金の60Wか40W相当のLEDで好きな方を選べる仕組みでした。

会場には、温暖化の説明やLED電球の省エネ効果などのパネルや、白熱電球・蛍光灯・LED電球の消費電力の違いがわかる実物展示等を並べ、この交換会の趣旨を伝えておられました。

 

白熱電球・LED電球の消費電力の違いがわかる実物展示
白熱電球・LED電球の消費電力の違いがわかる実物展示

電球による消費電力の違いを見て「こんなにも違うものか」と驚かれている方や、「まだ家に白熱電球が残っているけれどLED電球に替えた方がいいでしょうか」など、熱心に質問をされる方も。
「LED電球に交換すると、消費電力が違ってくるので、電気代やCO2の排出量の違いになり、さらにリビングなど長時間使用する場所では大きな違いになってくる」と丁寧に説明されていました。

 

環境活動家グレタさんの動画などを上映
環境活動家グレタさんの動画などを上映

他にも、ビデオ視聴コーナーでは、スウェーデンの環境活動家グレタさんのスピーチや、小泉・河野両大臣の記者会見の様子(国の施設で再エネ電力を使用することについて)など、短い動画を繰り返して上映されていました。

地元の電器店やLEDメーカーなどからも賛同を集め、会場設営の手伝いから展示スペースへの出展、交換した人にLEDライト付ボールペンをプレゼントするなど、様々な形で協力して運営されていました。

 

■電球100個の交換による省エネは、太陽光パネル12kW設置の創エネと同じ!

最後に、推進員でもある副理事長の杉浦喜代一さんにお話しを伺いました。

「集まった電球は150個以上。中には蛍光灯もありましたが、まだまだ多くのご家庭で白熱電球が使われているということがわかりました。企画当初は、既に多くの家庭で照明はLED化されているのではないかと議論もしましたが、予想を覆す結果となりました。」

集まった白熱電球
集まった白熱電球

「計算上※、白熱電球100個をLED電球に替えることで節電できた量は年間約12,000kWhになります。これは、出力12kWの太陽光発電設備を1台設置したのと同等の効果になり、約3軒分の個人宅の屋根に設置したことに相当します。これは約5.6トンのCO2削減になります。」

 

 

 

■2050年脱炭素社会をめざして

「昨年10月、日本政府も『2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロをめざす』と宣言しました。私たちの暮らしでも『ゼロ』をめざす取り組みが今後一層求められることになります。今回のLED電球無料交換で省エネ推進を応援する取り組みがきっかけとなって、足元からの脱炭素社会の実現が少しでも加速すればいいと思います。」と杉浦さん。

今回は、ひとりに1つの電球ですが、それが積み重なって100個、さらに広がってみんながLED化することで大きな省エネ効果になります。このような取組が各地で広がればいいですね。        

 

 

※今回はLED電球100個(60W形70個+40W形30個)へ白熱電球を交換
点灯時間を1日8h×年間360日
CO2排出係数0.462kgCO2/kWhとして算出                                                                                  

 

★過去のインタビュー記事(うぉーみんぐNO.52 P6:第7期推進員・古谷野さん)

https://www.kcfca.or.jp/wp-content/uploads/2018/11/warming52.pdf

 

★市民共同発電をひろげる城陽の会HP

http://jyoyonokai.sakura.ne.jp/